共存共栄、共創する
サステナブルな街づくり
私たちは、今から約50年前、二子玉川に日本で初めてのショッピングセンターを創業して以来、立地創造から始まる商業施設開発を基本戦略とし、長期的な視点でまちづくりに取り組んできました。
そして今、私たちは気候変動や地球環境保全といったマクロ環境の大きな変化に直面しています。加えてショッピングセンターには、これまでの概念である「ショッピングする場」から"モノを買う以外の目的"、すなわち『いかに施設の場所性を最大化して、時間的・空間的な価値を生み出していくのか』が、問われ始めています。
SDGsの領域は極めて広く、大きな取り組み課題が多いため、自分たちの資質や資産を活かせる領域にフォーカスすることが肝要です。 私たちの持つ強みを活かし、しっかりとした思想を持ってSDGsへ取り組むことが企業価値の向上にも結び付いていくものだと考え、「場所性を顕在化・活性化するスマートコミュニティ」をサステナブルビジョンとして掲げ、具体的な取り組み領域を位置づけています。
トップメッセージ
東神開発の経営文化、資源
私たちは、創業以来培ってきた以下の経営文化的資源を基盤として、SCという場所を最大限に活かしながら、SDGsに対する取り組みをさまざまなかたちで具現化してまいります。
SDGs活動における基本思想
東神開発がSDGsに取り組む哲学は、以下の3つのキーワードに集約されます。
これらは先取精神、上質な安定感をもつ消費環境、地域主義、共存共栄や相互信頼などを社是とするDNAを持ち続けてきた私たちが、SDGsへの取り組みへ向き合うときの姿勢です。
セレンディピティ
チャンスや刺激、思わぬ出会いを生み、上質の文化的交流を実現します。これは都市型商業施設であるSCの環境的魅力でもあります。
レジリエンス
物理的・精神的強靭さを多面的に可能にする資質やシステムを地域に埋め込みます。これによってその環境を安心安全かつ持続的に活性化していきます。
トレランス
環境や活動の許容度を広げ、それらを豊かなもの、精神衛生の高いものにします。Well-Being（心身ともに満たされた生活）の基盤となるものです。
持続可能な未来に向けて
私たちが目指すまちづくり
サステナブルビジョン
場所性を活性化・見える化する
スマートコミュニティの創造
私たちはSDGs活動における基本思想に従い、多様な現代的課題を克服しながら、
デベロッパーとしての資質と、街や地域といった唯一無二の「場所」がもつ素晴らしさを
活かした、社会の幸福度を高める「スマートコミュニティ」の創造を目指します。
スマートコミュニティ創造の実現への3つの重要テーマ
東神開発は商業ディベロッパーとしての資質を活かしたSDGsの取り組み領域として、3つのテーマを設定しています。
これらのテーマに基づき、SDGsの17の目標を複合的にリンケージさせながら、
各施設が所在する土地の持つ場所性を最大限に活性化・顕在化させることで、持続可能なまちづくりに取り組んでまいります。
クリーン&グリーンな人間活動環境の実現
クリーンエネルギーの活用と、グリーンインフラの整備に力を入れていきます。
SCの運営に於いて、再生可能エネルギー由来の電力の100%使用や、ドライミストや、氷蓄熱装置の使用などをとおして、ご来店下さるお客様にクリーンなエネルギーによる商空間を提供、併せて施設や周辺環境の整備において庭園性や緑園性を大切にし、散策するお客様が豊かな緑を楽しめる環境創りや、地球環境保全に向けたメッセージの発信を行っていきます。
RE100
東神開発も、「RE100」に参加する高島屋グループの一員として、脱炭素社会の実現に向けた取り組みを進めています。
グリーンインフラの整備
訪れた人が、自然の豊かさを感じながら「快適に回遊できるような環境づくり」と、安心・安全なまちづくりの為の「防災拠点としての機能」の充実に重点を置いています。
氷蓄熱空調装置
東神開発では電力需要の多い日中の消費電力を削減するために、深夜の電力を利用した「氷蓄熱式空調システム」を導入しています。
ドライミスト
ヒートアイランド現象軽減の一助として、玉川高島屋S・Cでは、本館1階のギャレリアに、「ドライミスト」を設置しています。
ロス低減によるサステナビリティ確保
SCを中心に、地域にお住いの方々やご出店者様と共に循環型社会（ゼロエミッション）の実現を目指してまいります。
廃棄物を極力出さないゼロエミッションのシステムを作る為に、食品ロスを削減する従業員向けレスキューデリや、地域の子ども食堂やフードバンク団体の活動支援・啓蒙活動を実施。また、アートを介した海洋プラスチックごみ削減のための啓蒙活動や厨房水の再利用など、SCという器を使ってどのように循環型社会をつくっていけるのかを考え、実行してまいります。
レスキューデリ（食品再販売）
食品ロスの低減と従業員へのES向上を目的に、玉川高島屋S・Cに於いて当日売り切れなかった商品を、テナント従業員に廉価で再販しています。
フードバンク活動の支援
さまざまな事情で生活に困難を抱えているご家庭のセーフティネットとして活動を行う、地域のこども食堂やフードバンク団体の活動を支援する取り組みとして、流山おおたかの森S・Cでは、フードドライブイベントを実施しました。
アートを介したプラスチックごみ削減の啓蒙
海洋プラスチックの問題に関心を持ってもらう機会として、流山おおたかの森S・Cでは、「みんなでつくる海洋プラスチックモザイクアート」をテーマに地域参加型のアートプログラムを開催しました。
厨房排水の再利用
玉川高島屋S・Cでは、南館の飲食店舗で使った水を建物内で再生処理して約70%をトイレ洗浄水として再利用し、水の使用量および下水に流す量を減らしています。
廃棄プラスチック削減への取組み / 削減目標と実績
各SCでは、廃棄物量の削減を目的に、各店から排出される廃棄物を種類ごとに計量し、重量に応じた処理費用を各店に課金しています。
ユニバーサル化、ストレスフリー化、エコ社会化の推進
街の中心部にある施設としての役割を自覚し、地域の安心・安全のために行政や地域コミュニティと連携して、災害時の避難場所、有事の際の帰宅困難者の受け入れなど、防災拠点としての役割を果たしていきます。 また、SCを訪れる誰もが快適に過ごせるように、施設のバリアフリー化やAIナビゲーションアプリの導入等を推進。 住みやすい街づくりにむけたインフラ作りに貢献してまいります。
盲導犬普及サポート
東神開発では盲導犬の仕事や育成について、一人でも多くの方に理解して頂くための取り組みを行っています。
防災拠点としての貢献
"街の中心に位置する大型施設"という場所性を活かして有事の際の拠り所とし、地域の自治体と災害時における協力協定を結んで、災害時の帰宅困難者の受け入れや避難場所の提供をするなど、地域の安全・安心拠点としての機能を備えていきます。
バリアフリー
ご来店下さるお客様のために、基本的なサービスの充実を図っています。館内のご案内については、玉川高島屋S・Cに於いて、お客様の利便性向上と、インフォメーションセンターにおけるコロナの感染防止策を兼ねて「館内ナビゲーションアプリPinnAR」をショッピングセンターでは全国で初めて導入しました。
